小規模企業共済

小規模企業共済は、個人事業主の退職金とも呼ばれている制度です。
税金は減るわ、将来個人事業主をやめたり、またはサラリーマンに戻ったりしたときには(それまで毎月払っていた積立金+利子の)お金がもらえるわで、実にお得な制度です。

実に多くのサイトで間違った情報がデメリットとして書かれています。
それは、加入20年を超えないと、積立金より低い(元本割れと言いますよね)金額が支給されるということです。
そんなことはありません。
20年を超えないと元本割れするのは、個人事業主を続けているにもかかわらず、勝手に解約したときに限ります。
これが退職金と呼ばれているゆえんです。

会社でまだ働き続ける人に退職金は出ませんよね?文字通り、退職したときに限ります。
従って、小規模企業共済は個人事業を廃業するか(そのあとぶらぶら遊んだっていいんです。もちろん会社員に戻ってもいいですが)、会社員で言う定年(15年以上払っていて、なおかつ65歳以上)になるかしたら、元本以上のお金がもらえます。
この廃業と定年では、元本に加えられる利子が異なり、それぞれ共済金A、共済金Bと呼ばれています。
で、実際にいくらもらえるかと言うと、下の図を見てください。制度を運営する中小企業基盤整備機構のWEBページの一部です。
月々の掛金は、1000円から7万円まで500円きざみで自由に選べます。月々1万円を30年間払い続けて、事業を廃業した場合、それまでに払い込んだ360万円に比べて、実際にもらえるお金は434万8千円
2割増しです!

なお、払い込んだ期間が6ヶ月未満だと、廃業した場合でもお金はもらえません。
払い込んだ期間が6ヶ月以上~3年以下だと、払い込んだ額がそのまま返ってきます。
3年を超えて払い込むと(つまりは37ヶ月目から)、利子がついて返ってきます。

ただ、それまでの期間も、払い込んだ金額は全額控除されるわけですから、所得税、住民税が減ります。何度もくどいようですが、これは健康保険料の減額にはつながりません。

下記のURLから将来もらえるお金(共済金)を試算できます。
http://www.smrj.go.jp/skyosai1/cgi-bin/flash_input.html
 

●私がオススメする理由

さて、私がこの小規模企業共済への加入をおすすめする理由としては、小規模の個人事業主にとっては、節税効果がもっとも高く、将来(老後)の不安解消にも役立つからです。
30歳で独立したと同時に、頑張って月々2万円をかけたとします。
翌年の税金がまず安くなります。課税所得が24万円減ることになるので。

1)所得税は12,000円安くなり(最低の5%の場合)、
2)住民税は24,000円安くなり(基本10%)、
3)うまくやれば年金も一部免除となります。

月日は経ち、65歳で個人事業を廃業したとします。
毎年24万円を積み立てて、それが35年なので、純粋に払い込んだ金額だけで840万円。
これに利子がついて、 1010万1600円がもらえるんです!
やらない手はないでしょう。

ただ、途中で勝手に解約すると、もらえるお金は共済金ではなく解約手当金となり、20年未満の場合は、元本割れします。
解約するくらいなら、個人事業を一旦たたみましょう。

以下、小規模企業共済の公式ページです。
http://www.smrj.go.jp/skyosai/index.html

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